私の子供時代、父はでっぷりとした体格だったのでスーツは既製服でなく誂えていました。
Kさんという仕立て屋さんが我が家に来てくれていて、注文時の生地決めとデザイン、採寸、仮縫い、納品までをしてくださっていました。
Kさんが仮縫いの時の手首にピンクションをしてピンで止めていく一連の所作がカッコよくて、いつか私も真似したいと思っていて、仮縫いの日は絶対に家にいて見学していたものです。
洋服の学校時代に父のスーツの生地を私に選ばせてくれたことは、今でも懐かしい想い出になっています。
その洋服の学校時代に教科書代わりになっていたのが、この「モードェモード」の春夏秋冬号でした、今はコレクション号しか発行されていませんが、立体裁断の伊東式の学校でした。
現在胸のサイズはカップ数で表しているのを既に度数で表していたのが伊東式で、ボディーの上に生地をピンで止めながら裁断してスタイリングする、憧れの仮縫い以上のことを学んだことになります。
オーダーからブティックの企画室を経験した後に、初めは趣味だった籐が仕事になり40数年経ちますが、洋服の基礎があったから現在があると思っています。
現在も「モードェモード・コレクション号」に影響を受けることも多くて、長いお付き合いになっています。
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